医療市場の概観と業界の動向
人口の増加と高齢化
米国国勢調査局の予測によると、米国の "ベビーブーム" 世代 (米国の総人口の28%) の大部分が、2010 年から 2020 年の間に
65 歳を迎えることになります
先進国および途上国の両方で、ヘルスケアの向上に対する消費者の期待が増大しています
保険会社や雇用者による医療費の払い戻しや補償範囲が縮小傾向にあり、顧客/患者はより多くの費用を負担しなければなりません
テクノロジの進化が新しい臨床治療法を生み出し、それによってより多くの疾病に関する問題を解決し、早期診断と予防を促進して
います
図 1 に示すように、世界的に 1 人あたりの医療費が大幅に増加しています。米国では、1 人あたりの医療費が 1960 年の 144 ドルから
1999 年には約 4,400 ドルまで増加しました。2008 年にはこの数字が 7,500 ドルに達するものと予測されます。このような数字から
医療機器業者は、医療市場で成功するには米国に焦点を当て、米国で成功する必要があると考えています。
図 1:世界的に増加している 1 人あたりの医療費

医師の転職にはいろいろな理由がありますが、過酷な労働状況などもそのひとつの要因となっていることは否めないでしょう。
例えば、
最近は医療事故による裁判が多く行われるようになってきています。
ニュースでも医療事故に関するものが増えてきているので、ご存知
の方も多いでしょう。特に小児科や産婦人科などは、内科や外科など一般の科と比べても、とびぬけて訴訟件数が多いというのが現在の
状況となっています。そうなるとどのような事態が起こってくるでしょうか。今後の医療を担っていかなければならない若い医学生や研修
医も、医療事故というリスクを回避したいと考えるようになってきます。
すると最初から、小児科や産婦人科などは希望しないという事態
になってしまいますね。若い医学生や研修医がそのように考えるということは、彼らだけでなく医療転職をしようと考えている現職の医
師も同じような気持ちを持っていると考えていいでしょう。
するとどのような事態が起こってくるでしょうか。まずそのような状況が広
がっていくことにより、一部の医師に負担が大きくなってきます。
するとその一部の医師たちも負担に耐えることができずに、小児科や
産婦人科などリスクのある現場を辞めてしまうということになります。
このように医療現場では、非常に危うい悪循環が始まっていると考
えられるのではないでしょうか。またこれは医師側だけでなく、患者側へも心理的な影響を与えるようです。例えば患者側も診療所といっ
た街の小さな医療機関よりも、大きくて立派な総合病院などの医療機関を選ぶといった傾向へと進んでいるようです。このように医療業
界では、医療事故の問題を見てもわかるように、さまざまな問題が年々変化しては存在し続けているのです。
以上のような結果から見て
もわかるように、大きな病院の小児科や産婦人科の医師の負担はどんどんと増えているのが現状です。負担が増すと、身体を壊してしま
うことや、精神的な疲労により辞職したり、別の科などへ医療転職する医師が増えてしまい、結果的に小児科や産婦人科が閉鎖される
ことが多くなってきます。
以上のような現状を克服するためには、医師の増員など、根本的な国の政策が必要となってくるのではないで
しょうか。